2010年6月15日 (火)

2つのマクノート彗星

マクノート彗星(C/2009R1)がかなり明るくなっているということで、2日続けて観望と撮影をしてきた。

9日は入梅前の絶好の天気だった。この時期にしては透明度も良かったので、マクノート彗星が見やすくなる明け方まで夏の星雲星団を40cmで観望をした。これまでに主な天体は何度も見てきているので、暗くて見たことのない天体を中心に観望していった。うしかい座からへびつかい座、はくちょう座にかけては10等から12等クラスの系外や惑星状星雲がけっこうあるのだが、それらが黒い夜空をバックに面白いように見えた。大口径といってもやはり空の透明度に大きく左右されることを改めて実感した。

一つ目のマクノート彗星(C/2009K5)は北極星のちょっと下あたりにあるのでとりあえず撮影してみた。

本命のマクノート  は午前3時には薄明が始まるので慌てて撮影することになった。200ミリ程度のレンズでは頭部の詳細が分からないが、彗星特有の色は良く分かる。画像処理をしてみると尾はかなり長いことがわかった。もう少し露出をして画像を重ねるともっといいのかもしれない。

彗星の写りに気をよくして、翌日は仕事があるにもかかわらず、彗星だけを撮影するために夜中から出かけた。この日は透明度がかなり悪く、撮影準備を終えても天体を観望する気にもならず、撮影開始予定の230分ごろまでテレビで時間を費やすことにした。しかしこれが悪く、うたた寝をしてしまい、目が覚めたときは3時を過ぎていた。たっぷりと露出をして長い尾を撮影してやろうと目論んでいたのに、薄明の中、逆に短い露出でシャッターを切るしかなかったのが悔やまれる。

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2010年3月20日 (土)

P.S.T.で見る太陽

Photo_2 私がネットでチェックしている中にSOHOによる太陽画像がある。

星空を見ているだけでは大した変化がないように思えるが、ここに映し出される太陽は毎日すごく変化しているのがわかるのだ。最近も(312日だったと思う)3個の彗星が太陽に向かって次々と突入していく様子が動画や画像でアップされていた。

ご存知のように、太陽活動は静穏期の状態が異常に長く続いたようだが、ここにきてようやく活動期に入ってきたようだ。

昨日は気持ちのよい天気だった。いつものようにP.S.T.で太陽を導入すると、大きなプロミネンスが現れていた。詳しく見ていくと、表面にうじゃうじゃとプロミネンスが見えているではないか。こんなに見えるのは久しぶりである。

そこでめったにしないスケッチをすることにした。しばらくすると1056黒点群付近が急に明るくなった。どうやら小さなフレア現象が起こったようだ。5分ほどで元の明るさになったが、スケールからするとものすごい規模である。

太陽から目が離せない時期が来たようだ。

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2009年10月29日 (木)

昨夜の月面観望

Photo久しぶりの書き込みになってしまいました。

昨日は好天に恵まれ、シーイングもかなり良い日になるだろうとこれまでの経験から判断していた。自宅に帰ると15センチオライオン反射と10センチミードETXをベランダに出しておいた。

食事を終えてすぐにベランダに上がり、試しに15センチ220倍で月を視野に入れ、ピントを合わせると、「オー」と思わず声が出そうなような月面の眺め。シーイングを10段階で8を付けてもいいくらいだ。像がぴたっと張り付いたまま動かない。年間に数日しかないようなシーイングにめぐり合えたのだ。

こんな日はいつも使っている望遠鏡とは思えないような素晴らしい月面を見せてくれる。じっと見つめているとどこまでも細かな地形が見えそうな気がした。

明け方には火星も観望した。火星はまだ7秒台なので、15センチで見てもかすかに白い極冠が見えているような気がする程度だったので、小望遠鏡ではまだまだかなと思った。ついでにと10センチに思い切って200倍を超える倍率で見ると、なんと白い極冠も模様も確認できるではないか。火星はすごく明るいので、口径の20倍を超える倍率にしたほうが良く見えることを改めて確認した。

今晩も昨夜と同じか、それ以上のシーイングが期待できそうだ。月惑星を高倍率で見るチャンスである。

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2009年8月27日 (木)

秋のディープスカイ

最近は安価で大口径の望遠鏡が手に入るようになり、さらに増反射コートやイーソスのような高性能接眼鏡、コンピューターによる自動導入などによって、これまで考えられなかった天体を見ることが出来るようになっている。ただし、何時間もかけて光を蓄積できる天体写真と違って、直接肉眼で見る天体の光は、見えるか見えないかといったレベルなので、美しいとか、形がどうというものではない。単なる自己満足の世界である。そんな私の自己満足でしかない秋の天体を紹介する

アンドロメダ大星雲の球状星団G1

有名なアンドロメダ大星雲は、空さえ暗ければ肉眼でも見えている。写真ではGsaisinn大変美しい天体なのだが、望遠鏡では大きくぼんやりとしか見えないので、私はあまり好きではなかった。ところが大口径になると、アンドロメダ大星雲のなかにあるいくつかの巨大な球状星団が見えることをネットで知った。そのひとつがG1。光度は13.7等である。ネットの情報から詳しい位置を星図にプロットしてチャンスの日に備えた。G1

8月24日は秋の高気圧に覆われ、透明度も最高に近い夜になった。その日は仕事を終えたその足でそのまま別荘に向かった。そしてアンドロメダ大星雲が天頂付近にくる頃、40センチをG1に向けた。こういう天体の導入は星図ソフト(ステラナビゲーター)が便利である。パソコンの画面からクリックひとつで導入してくれる。

望遠鏡が向いたところは明るくぼんやりと見えている部分からかなり離れていた。このあたりもまだこの銀河の領域なのだ。アンドロメダ大星雲の巨大さを実感する。接眼鏡をイーソス17に取替え、倍率225倍でG1を確認する。この倍率でも他の恒星とは全く区別が付かなかった。望遠鏡の位置を示す星図ソフトが「非恒星天体」と表示していることで確認できているだけである。ついでに視野の中の星を確認のためにクリックしてみると、他にも3個「非恒星天体」があった。銀河系以外の球状星団が肉眼で見えることにびっくりである。

ステファンの5つ子

この天体も天体写真で有名だ。この「ステファンの五つ子」という呼び名が印象的だったので、天文に興味を持った中学生のときから知っていた。でも、どPhotoの星座にあるとか、ましてやこれが見えるとは知らなかった。これもネットで30センチ以上の望遠鏡なら見えるということで興味を持ったのだ。

調べてみると位置はペガサス座だった。この天体はさすがに暗く、明るい銀河で13.2等、暗いのは14.3等だ。天気や自分の体調などの条件が整わないと難しいように思われた。

当日は慎重を期してすぐ近くのNGC7331を真ん中に導入し、それから目標のステファンに向けた。これで間違いなく視野の真ん中に入っているはずだった。そのあたりを凝視するがしばらくは何も見えない感じだった。それでもそらし目を使いながら見ていると、中心近くに何となくもやもやしたものが見えてきた。そこで、星図ソフトで確認しながら3つまではなんとか同定できた。4つとか5つ確認している方がいるが、私のしょぼい目ではこれが限界だった。

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2009年7月31日 (金)

木星の衝突痕

Photo 722日の天文ニュースで、木星に小惑星か彗星が衝突したと思われる暗斑が出来ていることを知った。ハッブル宇宙望遠鏡の画像を見ると、これだったら小さな望遠鏡でも見えそうだと思った。しかし、日本列島には梅雨前線が居座って、全然晴れない日が続いていた。

28日の夜も曇りだったが、23時頃になってから南の方だけ晴れ間が広がり、明るい木星が見えてきた。普段なら、こんな状態では望遠鏡は出さないが、衝突痕が見えるかもしれないと思い、あわてて15センチ反射望遠鏡をベランダに運び出した。

倍率を218倍にして木星を視野に入れると、赤道縞付近にガリレオ衛星の影がまず目に付いた。そして南極付近に目をやると、黒い模様がすぐに確認できた。

これならもっと小さな望遠鏡でも見えるかもしれないと思い、7.6センチ屈折も引っ張り出して、何度もその辺りを見たが、残念ながら確認できなかった。これが口径の差なのだろう。

15年前にも、分裂したシューメーカー・レビー彗星がこの木星に次々と衝突したことがあった。そのときも衝突痕が小望遠鏡で見えてびっくりしたが、巨大な木星では、こういうことはよくあることかもしれない。

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2009年7月24日 (金)

上海の皆既日食

Photo上海は前日まで時折青空も見えて、もしかしたらという期待もあったが、当日は早朝に雨が降り、厚い雲に覆われていました。観測場所は上海から60キロ程離れたところにある大きな公園を貸し切りにしてあった。ここに当日、トップツアーの日食ファンが1500人くらい集まった。

会場には望遠鏡メーカー・タカハシのメインテナンスコーナーや望遠鏡で日食をライブ映像で見ることができる設備もあった。また、日食をカウントダウンしてくれる放送設備、移動式トイレやミスタードーナッツもあり、盛り上がるには十分な設備が整っていた。

肝心の空はというと、第一接触になってから第2接触まで、時折雲の切れ目から日食を見ることができたのだが、皆既直前からは厚い雲に覆われ、一度もコPhoto_4ロナを見ることができずに終わってしまった。さらに皆既が終わる頃には雨が降り出し、Photo_2大雨に…。皆既で気温が急激に下がったからかもしれない。天気も自然現象ですから仕方がありません。

正直、これだけ楽しみにしていた皆既日食が駄目だったら、自分はきっとすごく落ち込んで、もう二度と行かないというふうになるのかなと思っていたのだが、そうではなかった。逆にますます見たくなった。

曇ってはいたが、皆既になる直前のどんどん暗くなっていくあのドキドキ感、ワクワク感を久しぶりに体験することができた。また、雲間からちょっと太陽が見えただけで1500人が一斉に盛りあがり、この場にいたからたからこその感動があった。

私と一緒に参加してくれた3人は初体験だったが、それだけでもすごく喜んでくれたのは幸いだった。私も含めて、いつかまた皆既日食に行こうということになったのだ。

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2009年7月20日 (月)

上海に行ってきます

皆既日食まであと2日になった。昨夜は持っていく機材をもう一度チェックしてから梱包し、スーツケースに詰め込んだ。Photo_2

明日の朝、岡山空港から上海に向けて出発することになっているが、心配なのはお天気。毎日、上海の週間予報を見ているが、当日は雨の予報となっている。

これまでの経験から、週間予報が外れることはよくあるので(中国ならもっとありそうな気がする!)、まだあきらめてはいないが、スーツケースに日傘とともに雨傘を追加することにしました。(悲しい)

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2009年7月12日 (日)

皆既日食カウントダウン

2 皆既日食本番まで残り10日になった。テレビなどでも毎日報道されるようになり、否が応でも心が高ぶってくる。

私が上海に持っていく機材もここにきてやっと絞り込むことが出来た。一時はあれもしたい、これもしたいと欲張りなことも考えたが、やはり自分の目で見ることが一番ということで、写真はあくまでも記念写真程度にしようと心に決めた。本格的な写真は近くで一番立派な機材を持っておられる方と親しくなって…(^^!)

そのかわり、目で見るための機材にはちょっとこだわった。主力機はキヤノン15×45防振双眼鏡である。この双眼鏡を使ったことがある方はわかると思うが、これで見る月はものすごくシャープだ。15倍を両目で見ると、感覚的にちょうど望遠鏡と双眼鏡の中間にあたり、これでしか味わえない感動がある。もちろん、前回の日食でも活躍した。特に今回は太陽高度が高く、手振れ補正機能の付いた双眼鏡の効果は絶大だと思っている。

そしてもうひとつ、もっと詳細なコロナやプロミネンスを見るために選んだのがテレビュー76の双眼装置仕様である。6月の晴れた夜、実際と同じ高度の月で防振双眼鏡と望遠鏡の倍率を変えながら観望してみた。そして選択したのが、18ミリの広角接眼鏡を2個取り付けたビノビュー仕様(倍率53倍)。手持ちの双眼鏡と望遠鏡の天頂ミラーの双眼装置の組み合わせにすると、視線の移動も少なくて一番快適に見ることができた。

また、4人がそれぞれ双眼鏡を持っていくので、全員で大きく広がるコロナのスケッチに挑戦するつもりである。皆既中は目でしっかりと頭に焼き付けて、皆既終了後に一気に描きあげることにしているが、私はあまり自信がない。

写真は前回同様、大判カメラでの多重露出と魚眼レンズで本影錘の移動を撮影しようと思っている。それと、広角ズームで日食の情景を手持ち撮影する予定である。また、一緒に参加する義理の弟にはビデオカメラ撮影をお願いしている。皆既が始まったらほとんどオートで撮影できるように考えている。

あとはお天気次第である。今回は大勢の方が皆既日食に行かれるようである。皆様の成功をお祈りしています。

写真は魚眼レンズによる皆既日食の本影錘

撮影データ:2001年6月21日15時09分30秒 カメラ:ニコンF100 レンズ16ミリF2.8 露出1秒 フィルム:ベルビア100F 撮影地:ザンビア

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2009年6月28日 (日)

2009年皆既日食 2

3 今回の皆既日食は上海郊外で見ることになったが、持ち込む機材をどうするのか、最終決定をする時期になった。

ザンビアでの皆既日食では継続時間が約2分半しかないこともあって、写真は多重露出だけにして、肉眼と双眼鏡で見ることにこだわれたのだが、今回は継続時間が5分以上あるので、かえって迷い(欲?)が出てきた。せっかくだから写真とビデオも撮影しようとか、それだったら赤道儀も必要とか、双眼鏡だけでなく望遠鏡を持ち込み、高倍率でコロナやプロミネンスもじっくり見てみたいと思うようになった。

当然のことながら、飛行機の持ち込み重量の制限もクリアしないといけない。こうやって悩むのも、旅行の楽しみのひとつである。

写真データ 2001年6月21日 現地時刻13:40~16:30(10分毎の多重露出)皆既中 露出1秒 カメラ:ペンタックス67Ⅱ レンズ:75ミリF4.5 ベルビア100F

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2009年6月25日 (木)

2009年皆既日食

Photo いよいよ日本で皆既日食が起こる。しかも皆既の継続時間が最大6分を超える非常に条件のよい日食になっている。残り1ヶ月を切って、マスコミなどもこの話題を取り上げるようになってきた。久しぶりに国内で皆既日食があるのだから、これを見ないわけにはいかないと思って準備をしてきた。しかし、どこを観測地にするかが問題だった。

今回の日食は国内で見ることができるので、気軽に行けると思っていたのだが、どうもそうではないらしい。皆既日食が見える地域(皆既帯)は非常に限られた範囲だけである。ちょっとでも外れるとただの部分日食になってしまうのだ。皆既帯は中国大陸から日本の島の一部を通ってほとんどは太平洋上にある。その皆既帯に入っている国内の島が小さくて不便なところなのだ。その上結構な料金設定になっていた。それならば中国に行けばよいではないかと思うのだが、安くて簡単に行けそうな上海は、スモッグで太陽がいつもかすんでいると言われている。そういえば北京オリンピックのときもスモッグが問題になっていた。

本当は今回の日食を大型のクルーズ船で見たかったのだが、行き帰りに日数がかかるので早々とあきらめた。もちろん晴天率も考慮しないといけない。梅雨前線がまだ居座っている可能性だってあるのだから。

悩んだ末に選んだのは、トップツアーの上海23日コース。スモッグの問題は、上海から50キロほど離れた郊外で観測するということで少し安心している。ちょっとびっくりしたのは、身内と友人の4人で申し込んだところ、定員オーバーということで抽選になり、見事に()当選した。ローカルな岡山空港発のツアーが!今回の日食は人気があるみたいである。 

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