お手軽望遠鏡
最近はなぜか新月の頃には曇り、満月になると快晴になるサイクルになっている。だから別荘には昼間掃除をするためだけに出かけている。
そんなわけで、月明かりがあるときは自宅ベランダで気軽な観望を楽しんでいる。これまではミードETX105ECで月や惑星を見ていたが、テレビュー76屈折望遠鏡を手に入れてからはこればかりを使うようになってしまった。理由は自分が無精者で、テレビューの方がより手軽に観望できるようになったからだ。テレビュー76はいきなり出してもよく見えるということでは最高の望遠鏡だと勝手に思っている。ETXは価格も安い小さな望遠鏡でありながら自動導入機能が付いたエポックメイキングな望遠鏡だ。おもちゃ的なところもあるが、そのコンパクトで独創的なデザインは今でもすばらしいと思う。
ところが、テレビューがひょいと持ち出せるのに比べると、その重さや自動導入のためのアライメントがわずらわしいと思えるようになってしまって、机の上のオブジェと化していた。しかし、このところの好天に誘われて久しぶりに2つの望遠鏡をベランダに出し、月を導入してサイドバイサイドで比べてみた。
クレーター「ペタヴィウス」の火口中央からのびる谷でじっくりと観察すると口径76ミリのテレビューより105ミリのETXの方がより詳細な地形が見える。当たり前だが、小口径で29ミリの差はやはり大きいと感じた。ETXは口径の2倍の210倍にしても像は崩れず、自動追尾をしてくれるので集中して見ることができることを感じた。ETXはこんなに良く見えるのかというのが本音だった。
でも、望遠鏡を支える架台はプラスチックを多用しているので非常にヤワな作りになっている。ちょっと触るだけで像はブレブレになってしまうのだ。また、2階ベランダということで小さな振動でも弱い架台で増幅されてしまう。ピント合わせも職人芸的な微妙なタッチを要求される。だから、接眼鏡を覗くときは息をひそめ、体の振動を防ぎ、絶対に架台に触らないような姿勢をとらないといけない。タカハシの架台を使っている人は「なんだこれは!」と思うに違いない。しかし、一旦天体を導入してピントを合わせてしまうとマニアも納得する像を結ぶのがこの望遠鏡のいいところなのだ。
これからはもう少しこの望遠鏡を使ってやらなければいけないなということで、室内で組み立てたままにしておくことにした。
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