2009年10月29日 (木)

昨夜の月面観望

Photo久しぶりの書き込みになってしまいました。

昨日は好天に恵まれ、シーイングもかなり良い日になるだろうとこれまでの経験から判断していた。自宅に帰ると15センチオライオン反射と10センチミードETXをベランダに出しておいた。

食事を終えてすぐにベランダに上がり、試しに15センチ220倍で月を視野に入れ、ピントを合わせると、「オー」と思わず声が出そうなような月面の眺め。シーイングを10段階で8を付けてもいいくらいだ。像がぴたっと張り付いたまま動かない。年間に数日しかないようなシーイングにめぐり合えたのだ。

こんな日はいつも使っている望遠鏡とは思えないような素晴らしい月面を見せてくれる。じっと見つめているとどこまでも細かな地形が見えそうな気がした。

明け方には火星も観望した。火星はまだ7秒台なので、15センチで見てもかすかに白い極冠が見えているような気がする程度だったので、小望遠鏡ではまだまだかなと思った。ついでにと10センチに思い切って200倍を超える倍率で見ると、なんと白い極冠も模様も確認できるではないか。火星はすごく明るいので、口径の20倍を超える倍率にしたほうが良く見えることを改めて確認した。

今晩も昨夜と同じか、それ以上のシーイングが期待できそうだ。月惑星を高倍率で見るチャンスである。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年8月27日 (木)

秋のディープスカイ

最近は安価で大口径の望遠鏡が手に入るようになり、さらに増反射コートやイーソスのような高性能接眼鏡、コンピューターによる自動導入などによって、これまで考えられなかった天体を見ることが出来るようになっている。ただし、何時間もかけて光を蓄積できる天体写真と違って、直接肉眼で見る天体の光は、見えるか見えないかといったレベルなので、美しいとか、形がどうというものではない。単なる自己満足の世界である。そんな私の自己満足でしかない秋の天体を紹介する

アンドロメダ大星雲の球状星団G1

有名なアンドロメダ大星雲は、空さえ暗ければ肉眼でも見えている。写真ではGsaisinn大変美しい天体なのだが、望遠鏡では大きくぼんやりとしか見えないので、私はあまり好きではなかった。ところが大口径になると、アンドロメダ大星雲のなかにあるいくつかの巨大な球状星団が見えることをネットで知った。そのひとつがG1。光度は13.7等である。ネットの情報から詳しい位置を星図にプロットしてチャンスの日に備えた。G1

8月24日は秋の高気圧に覆われ、透明度も最高に近い夜になった。その日は仕事を終えたその足でそのまま別荘に向かった。そしてアンドロメダ大星雲が天頂付近にくる頃、40センチをG1に向けた。こういう天体の導入は星図ソフト(ステラナビゲーター)が便利である。パソコンの画面からクリックひとつで導入してくれる。

望遠鏡が向いたところは明るくぼんやりと見えている部分からかなり離れていた。このあたりもまだこの銀河の領域なのだ。アンドロメダ大星雲の巨大さを実感する。接眼鏡をイーソス17に取替え、倍率225倍でG1を確認する。この倍率でも他の恒星とは全く区別が付かなかった。望遠鏡の位置を示す星図ソフトが「非恒星天体」と表示していることで確認できているだけである。ついでに視野の中の星を確認のためにクリックしてみると、他にも3個「非恒星天体」があった。銀河系以外の球状星団が肉眼で見えることにびっくりである。

ステファンの5つ子

この天体も天体写真で有名だ。この「ステファンの五つ子」という呼び名が印象的だったので、天文に興味を持った中学生のときから知っていた。でも、どPhotoの星座にあるとか、ましてやこれが見えるとは知らなかった。これもネットで30センチ以上の望遠鏡なら見えるということで興味を持ったのだ。

調べてみると位置はペガサス座だった。この天体はさすがに暗く、明るい銀河で13.2等、暗いのは14.3等だ。天気や自分の体調などの条件が整わないと難しいように思われた。

当日は慎重を期してすぐ近くのNGC7331を真ん中に導入し、それから目標のステファンに向けた。これで間違いなく視野の真ん中に入っているはずだった。そのあたりを凝視するがしばらくは何も見えない感じだった。それでもそらし目を使いながら見ていると、中心近くに何となくもやもやしたものが見えてきた。そこで、星図ソフトで確認しながら3つまではなんとか同定できた。4つとか5つ確認している方がいるが、私のしょぼい目ではこれが限界だった。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2009年8月17日 (月)

イーソス観望

Photo_2 14日は夜も快晴になった。「夜も」と書いたのは、この夏は天候不順で、昼間晴れていても夜になると雲が湧いてきて曇りになってしまうことが多かった。

翌日も仕事が休みだったので別荘に行き、40センチ望遠鏡で夜の8時から明け方まで、思う存分観望をした。しかも夏にしては透明度がよく、シーイングもずっと安定していた。これだけ好条件で天体を見たのは久しぶりである。

今回はイーソス17ミリで夏の天体がどのように見えるかを確認することだった。結論からいうとイーソスは素晴らしい。お気に入りのナグラー26ミリと比べると、倍率が高いだけにバックの夜空がさらに暗くなり、天体が見やすくなる。さらに、視界が広いのにナグラー以上に収差が少ないので気持ちがよい。いつのまにかほとんどの天体をこのイーソスで観望していた。

一番感動したのは、明け方に見た月だった。イーソス17ミリを40センチに取り付けると倍率235倍、視野角0.4度になる。これで見る月はいままで経験したことがPhoto_2ない素晴らしい眺めだった。倍率235倍はかなりの高倍率である。普通の接眼鏡だったら月面の一部しか見えないが、そこは100度の見掛け視界を誇るイーソス。高倍率でありながら月全体の半分以上が見えているのだ。そのため、全体が見えているのに小さなクレーターや谷、しわの詳細もよく分かる。しかも、この日は明け方まで抜群のシーイングだったこともあって、大気の存在を感じさせないような月面を見ることが出来た。

ハイビジョン放送を液晶の大画面で初めて見たときのような新鮮な感動と感覚といったら分かってもらえるだろうか。目で見ることにこだわるならイーソスは必須であると断言しておこう。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年8月10日 (月)

イーソス17ミリで初観望

2 せっかく買ったイーソスでの天体観望は、天気が悪くて別荘に行っていないので、まだ実現していない。

先週の満月の日は、少しだけ晴れ間が広がっていた。透明度もよくなかったが、自宅でテレビュー76にイーソスを付けて観望してみた。これで見ると倍率28倍・実視界3.5度のリッチフィールド望遠鏡になる。

初めてこの接眼鏡を覗くときはちょっと違和感があった。普通の接眼鏡は小さな見口に目を近づけて覗くような感じになるが、このイーソスは見口のレンズが巨大で、レンズに直接目をくっつけるようにしなければならないのだ。しばらくはレンズにまつ毛が触れそうで戸惑った。

それにしても100度の視界は広い。これで星空を見ると、誰でもその広さを実感するが、ツアイスサイズの接眼鏡で長年見てきた人は間違いなくびっくりするだろう。宇宙船の小さな窓から宇宙を見ているのと、窓から直接顔を出して見ているくらいの違いがある。接眼鏡から覗いているという感覚が消えて、宇宙に自分自身がいるような感覚になる。この感覚は双眼装置で覗いたときと似ているが、片目でこういう感覚になるのは初めての経験だった。さらに驚いたのは、これだけ視野が広いと端の方では収差が気になるのではと思っていたのだが、私のレベルではピンポイントといってもいいくらいだった。

さらに15センチ反射も引っ張り出し、イーソスを取り付けて観望した。この反射望遠鏡はF5と短焦点なので、普通の接眼鏡ではコマ収差がかなり気になっていた。ところがイーソスで観望すると、100度の広大な視野の端もコマ収差がほとんど気にならないレベルになっている。買ったばかりで少し「あばたもエクボ」状態になっているのかもしれない。次は暗い夜空でじっくりと見てみたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年8月 2日 (日)

イーソス

観望派を自称する私にとって今一番気になっていたもの。それはテレビュー社のイーソス。見掛け視界が100度という、圧倒的な広さを誇る新しいタイプの接眼鏡だ。価格は98,000円でこちらのほうも圧倒的に高額だ。ユーザーのインプレッションをチェックすると、「これで見るとあまりの広さに接眼鏡の存在が消えてなくなり、自分が宇宙に漂う感覚になる」とか「イーソスを見た後でナグラーを見ると狭く感じる」等、80度の超広角ナグラーで充分と思っていた私の心に引っかかるコメントがドンドン出てくるのだ。

最近、イーソスシリーズで最も長焦点となる17ミリが発売された。これなら私の望遠鏡で235倍となり、ディープスカイ観望にも使える倍率となる。13ミリとPhotoか8ミリでは、いくら視界が広くても倍率が高すぎて意味が無いと思っていただけに、ぜひ手に入れたいものになった。接眼鏡は丁寧に扱ってやると一生使えるものである。どうせ買うなら早く手に入れて長く使った方が楽しめるというものだ。

7月に注文を入れたところ、品切れで、今日になって自宅に届いた。Photo_2箱から取り出して接眼部の見口を見ると、その巨大さに驚く。あまりに広いので、覗くというより目をくっつけるような感覚だった。

比較のために、ほとんど同じ焦点距離の18ミリオルソと並べて撮影してみた。その巨大さがわかると思う。8月になっても天気が悪いし、イーソスのインプレッションはまだ先になりそうである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月31日 (金)

木星の衝突痕

Photo 722日の天文ニュースで、木星に小惑星か彗星が衝突したと思われる暗斑が出来ていることを知った。ハッブル宇宙望遠鏡の画像を見ると、これだったら小さな望遠鏡でも見えそうだと思った。しかし、日本列島には梅雨前線が居座って、全然晴れない日が続いていた。

28日の夜も曇りだったが、23時頃になってから南の方だけ晴れ間が広がり、明るい木星が見えてきた。普段なら、こんな状態では望遠鏡は出さないが、衝突痕が見えるかもしれないと思い、あわてて15センチ反射望遠鏡をベランダに運び出した。

倍率を218倍にして木星を視野に入れると、赤道縞付近にガリレオ衛星の影がまず目に付いた。そして南極付近に目をやると、黒い模様がすぐに確認できた。

これならもっと小さな望遠鏡でも見えるかもしれないと思い、7.6センチ屈折も引っ張り出して、何度もその辺りを見たが、残念ながら確認できなかった。これが口径の差なのだろう。

15年前にも、分裂したシューメーカー・レビー彗星がこの木星に次々と衝突したことがあった。そのときも衝突痕が小望遠鏡で見えてびっくりしたが、巨大な木星では、こういうことはよくあることかもしれない。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2009年7月28日 (火)

沸騰都市「上海」

Photoこの時代にものすごい勢いで延びている都市をNHKが取材した番組、「沸騰都市」シリーズをテレビで見たことがあった。この上海が入っていたかどうかはわからないけど、この町を観光してみて、この番組のタイトルが一番に頭に思い浮かんだ。

日本からほんの2時間ほどのところに、いつのまにこんな巨大な街ができたのだろうと驚くばかりである。ところが実際に街を歩いてみると面白い。新しいものと古いものが同時に存在しているのだ。新しいもの代表はリニアモーターカー。上海とハブ空港の上海空港を時速450キロで走っている。また、地上492メートル、101階建ての世界一のビル「上海ヒルズ」(日本の森ビル所有)をはじめ、超高層ビルが林立している。すぐ隣では、4年後にその森ビルを抜く超高層ビルの工事が始まっていた。Photo_2

一方、近代的なビルからちょっと路地に入ると、そこには日本の昭和30年代のような家や店が今も残っているのだ。そしてどの店もお客がたくさん入って賑わっているようにみえた。初めはそんな上海の町に違和感を覚えたが、昭和31年生まれの私には、子供の頃の店を思い出させてくれて、どこか懐かしい感じがしてきたのだ。

そして何よりも人が多い。どこを歩いても人、人、人の山。車も高級Photo_3車がたくさん走っているが、交通ルールはめちゃくちゃ。車は平気で割り込み、クラクションをバンバン鳴らしながら走っている。バスの最前列に座っていると右足に力が入って疲れてしまった。ここでは車優先なのだろうか、歩行者は信号が青になっても車を気にしながら渡っているのだ。でも、町全体の活気はすごい。

人口減少社会になった日本を壮年とすると、上海は少年だ。やんちゃで未熟なところがあるけれど、まだまだ伸びるエネルギーがあるように思えた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年7月24日 (金)

上海の皆既日食

Photo上海は前日まで時折青空も見えて、もしかしたらという期待もあったが、当日は早朝に雨が降り、厚い雲に覆われていました。観測場所は上海から60キロ程離れたところにある大きな公園を貸し切りにしてあった。ここに当日、トップツアーの日食ファンが1500人くらい集まった。

会場には望遠鏡メーカー・タカハシのメインテナンスコーナーや望遠鏡で日食をライブ映像で見ることができる設備もあった。また、日食をカウントダウンしてくれる放送設備、移動式トイレやミスタードーナッツもあり、盛り上がるには十分な設備が整っていた。

肝心の空はというと、第一接触になってから第2接触まで、時折雲の切れ目から日食を見ることができたのだが、皆既直前からは厚い雲に覆われ、一度もコPhoto_4ロナを見ることができずに終わってしまった。さらに皆既が終わる頃には雨が降り出し、Photo_2大雨に…。皆既で気温が急激に下がったからかもしれない。天気も自然現象ですから仕方がありません。

正直、これだけ楽しみにしていた皆既日食が駄目だったら、自分はきっとすごく落ち込んで、もう二度と行かないというふうになるのかなと思っていたのだが、そうではなかった。逆にますます見たくなった。

曇ってはいたが、皆既になる直前のどんどん暗くなっていくあのドキドキ感、ワクワク感を久しぶりに体験することができた。また、雲間からちょっと太陽が見えただけで1500人が一斉に盛りあがり、この場にいたからたからこその感動があった。

私と一緒に参加してくれた3人は初体験だったが、それだけでもすごく喜んでくれたのは幸いだった。私も含めて、いつかまた皆既日食に行こうということになったのだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月20日 (月)

上海に行ってきます

皆既日食まであと2日になった。昨夜は持っていく機材をもう一度チェックしてから梱包し、スーツケースに詰め込んだ。Photo_2

明日の朝、岡山空港から上海に向けて出発することになっているが、心配なのはお天気。毎日、上海の週間予報を見ているが、当日は雨の予報となっている。

これまでの経験から、週間予報が外れることはよくあるので(中国ならもっとありそうな気がする!)、まだあきらめてはいないが、スーツケースに日傘とともに雨傘を追加することにしました。(悲しい)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年7月12日 (日)

皆既日食カウントダウン

2 皆既日食本番まで残り10日になった。テレビなどでも毎日報道されるようになり、否が応でも心が高ぶってくる。

私が上海に持っていく機材もここにきてやっと絞り込むことが出来た。一時はあれもしたい、これもしたいと欲張りなことも考えたが、やはり自分の目で見ることが一番ということで、写真はあくまでも記念写真程度にしようと心に決めた。本格的な写真は近くで一番立派な機材を持っておられる方と親しくなって…(^^!)

そのかわり、目で見るための機材にはちょっとこだわった。主力機はキヤノン15×45防振双眼鏡である。この双眼鏡を使ったことがある方はわかると思うが、これで見る月はものすごくシャープだ。15倍を両目で見ると、感覚的にちょうど望遠鏡と双眼鏡の中間にあたり、これでしか味わえない感動がある。もちろん、前回の日食でも活躍した。特に今回は太陽高度が高く、手振れ補正機能の付いた双眼鏡の効果は絶大だと思っている。

そしてもうひとつ、もっと詳細なコロナやプロミネンスを見るために選んだのがテレビュー76の双眼装置仕様である。6月の晴れた夜、実際と同じ高度の月で防振双眼鏡と望遠鏡の倍率を変えながら観望してみた。そして選択したのが、18ミリの広角接眼鏡を2個取り付けたビノビュー仕様(倍率53倍)。手持ちの双眼鏡と望遠鏡の天頂ミラーの双眼装置の組み合わせにすると、視線の移動も少なくて一番快適に見ることができた。

また、4人がそれぞれ双眼鏡を持っていくので、全員で大きく広がるコロナのスケッチに挑戦するつもりである。皆既中は目でしっかりと頭に焼き付けて、皆既終了後に一気に描きあげることにしているが、私はあまり自信がない。

写真は前回同様、大判カメラでの多重露出と魚眼レンズで本影錘の移動を撮影しようと思っている。それと、広角ズームで日食の情景を手持ち撮影する予定である。また、一緒に参加する義理の弟にはビデオカメラ撮影をお願いしている。皆既が始まったらほとんどオートで撮影できるように考えている。

あとはお天気次第である。今回は大勢の方が皆既日食に行かれるようである。皆様の成功をお祈りしています。

写真は魚眼レンズによる皆既日食の本影錘

撮影データ:2001年6月21日15時09分30秒 カメラ:ニコンF100 レンズ16ミリF2.8 露出1秒 フィルム:ベルビア100F 撮影地:ザンビア

| | コメント (2) | トラックバック (4)

«2009年皆既日食 2